音読の重要性 - 音読練習がTOEICにもたらすもの -
発音の練習に効果を発揮してくれるのが音読です。書店に行けば音読の参考書は山ほどありますが、読んで内容が簡単だなと思うくらいのものを選んでください。
どんなに簡単な内容でも、はじめのうちは口に出してもすんなりと発音できないものがほとんどです。それでも、付属のCDにしたがって音読の練習を続けていけば、徐々にスムーズに音読ができるようになります。
また前項で説明した発音の練習も同時進行で行っていると思うので、音読をするときはできるだけ発音を正しくすることも心がけてください。こうして、徐々に口と耳が英語のリズムを獲得していくので、音読は英語のスピーキングだけでなくリスニングの強化にも効果的なのです。
普段何も意識せずに話している母国語の癖は外国語を話すときには如実に出ます。
例えば、日本人の英語は抑揚があまりなくフラットな印象です。これは、日本語のイントネーションにはあまり抑揚がないことが理由です。
一方、韓国人の英語は文章全体にわたって単語一語一語の最後の音が強くなります。これも韓国のドラマが好きな人はピンとくると思いますが、韓国語独特の癖なのです。
これらの癖はいわゆる母国語のアクセントというのですが、これを完全に拭い去るには、大人になってからではほぼ不可能だといわれています。ただし、英語自体の発音やリズムを習得することで、母国語のアクセントが残っていたとしても伝わる英語になります。
そのため、TOEICの勉強に励む際には、英語の音読を通して英語の正しい発音と英語特有の抑揚やリズムを習得することを心がけてください。また音読をすることによって、慣用表現を口と目、耳を使って暗記することができるのも、慣用表現の出題の多いTOEIC対策として役に立ちます。
また、容易な内容のテキストを無理なくこなせるようになれば、テキストの内容を少し難易度の高いものにしてもいいでしょう。
自宅での音読・発音練習のほか、実際に英語の実践の場をつくるのも重要です。英語漬けの環境は発音・スピーキングの練習にもっとも効果的ですが、留学でもしない限りそのような環境に身と投じることはなかなか厳しいでしょう。
できる限り英語の実践の場をみつけるためにランゲージエクスチェンジをしたり、パソコンがあれば無料通話ができるスカイプを利用してネイティブのレッスンを受けるのもいいでしょう。また、今はネイティブも交えて英語だけを話すという試みが行われているイングリッシュカフェのようなものもあるので、練習した発音を実践できる場をなんとかみつけるようにしましょう。
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